重要なのは最初の5分

文字を読む速度そのものに、速読法における基本があるでしょう。読むのが遅ければ、それだけ速読法を身につけるのは困難かもしれません。ですから、まずは文字を読む事自体に対して訓練する必要があります。

 

それと同時に、内容を理解するスピードが、速読法には必要となってきます。ただ文字ばかり速く読めても、肝心の中身が頭に入らなければちょっと問題です。それでは読書の意義そのものが問われます。文字を速く読むだけでなく、さらには内容を頭の中に入れ、それを理解する速度も問われてくるのです。

 

一体、そのような内容把握力を身につけるにはどうしたらいいのでしょう。方法のひとつとしては、最初の5分を有効に活用する事です。例外もいくつかありますが、本の構成としてたいてい「起承転結」というものがありますよね。

 

さらに「プロローグ」と呼ばれるものが、その前にあります。もしくは、解説本などに関しては、「最初に」「はじめに」「プレビュー」などといった項目があります。この時点で、まず、その本の内容を把握する事が、速読法の基礎だと言ってよいでしょう。

 

本の内容把握には、その本の特色、テーマ、あるいは文体などといったあらゆる情報を、まず最初に得る事が重要です。それができれば、あとは中身に集中することが可能になります。その本の特色やテーマを知る事で、この文書が言いたいことは何なのかなどを理解する時間を、かなり短縮できるのです。従って、最初の5分でテーマや特色をどれだけ理解できるかが重要になるのです。

 

5分という時間は、人間が最も集中できる時間であると言えます。この5分でその本の概要、訴えたい事、もしくは性質といったものをしっかりと把握できれば、その後の25分間の読書は有意義なものになるでしょう。